現代日本語においては、ほぼ同じ意味であるが、用言(述語節)を修飾する際、「ゆっくり+用言( 述語節)」という形式と、「ゆっくり」の後に「と」が付加され、「ゆっくりと+用言( 述語節)」という形式が用いられている。いったい、どのような場合においてどちらを用いるのかという点は興味深い。本稿では、このような疑問を基に、『現代日本語書き言葉均衡コーパス(少納言)』(BCCWJ)のコーパス資料を用いて「ゆっくり+用言(述語節)」「ゆっくりと+用言(述語節)」の具体例を抽出し、構造上の特徴などの要因からそれぞれの使用の実態を明らかにした。 |