本稿では、「メディア日本語」の授業に関する支援方法と、その具体的な成果について述べたいと思う。台湾の諸大学における日本語教育現場にあって、シラバスに示された「メディア日本語」の授業内容に目を向けると、多くの場合、授業設計の際に参考とすべきメディアの日本語素材が何であるかが、教授者によってまちまちであり、そこにはなんらの統一性、および固定性が認められない。このような状況下、メディアの形式、種類の選択、または学生の教室外における自主学習に際し一定程度以上の興味関心を喚起させるためには、どうすればいいかを本稿ではさまざまな角度から検討した。とりわけ、日本テレビが放送する情報番組「news every.」のニュースサイトでは「気になる」特集が毎日アップロードされており、示される映像も水準の高い、学生の自律的な学習を促すに足るものである。そこで、論述の重心は、このサイトをいかに活用したか、ということに置いた。 |