台灣職場上之日語使用實際現況與日語學習現狀——藉由台灣人商務人士之訪談調查∣Real-life Usage and Acquisition of Japanese in Contemporary Taiwanese Companies: Through Interviewing Taiwanese Businesspersons

台湾の職場における日本語使用の実態と日本語学習の現状―台湾人ビジネスパーソンのインタビュー調査を通して―

本論は、仕事上における日本語使用の実態について台湾人ビジネスパーソン(TJ)を対象にインタビュー調査を行った結果報告である。本研究は日本人との仕事上でのコミュニケーションがTJの日本語使用及び習得にどのように影響し、変化を及ぼしているかを探るため、調査では職場における日本語の使用状況、日本語の使用に困難を感じること及びそれを克服する方法、日本人と一緒に仕事をして感じることなどの質問項目を中心に半構造インタビューを行った。
調査の結果から、仕事の連絡事項のほか、日本語の解釈間違いによる情報共有事項の理解ミスなどを最小限に抑えるためEメールにかなり依存していることが分かった。TJは自ら日本人の行動を観察しながら、仕事上で必要な日本語を身に付けようとしていることから積極的な学習意欲が窺われる。
TJは敬語の使用意識があるが、それがうまく操れず、実際の日本語使用では尊敬・謙譲語の使用を回避し、ほとんど「です・ます」で済ませようとする傾向がある。
また、TJと一緒に仕事に携わる日本人は心強い存在だと評価されたが、加えて、物事に対する柔軟性の不足で仕事に必要なコミュニケーションがとりづらいとも評価されている。