應日系專業科目指導法之探討——以「專業與日語統合」為目標之教學實踐∣Content-based instruction Practice and Implementation of the Professional Courses in Department of Applied Japanese

応日系における専門分野科目の指導法に関する一考察－「内容重視教育」を目指す専門科目の授業実践－

「内容重視教育」(content-based instruction)とは、ある特別な内容と言語を統合して教えるというもので、具体的には教科内容と第二言語の技能とを同時に教えることを表す1。これは応用日本語学科(以下、応日系)における中上級日本語教育のあり方だと考える。応日系の最終目標は、日本語と専門の両方が身に付く人材を育成することであるが、こうした目標を実現するため、学科全体のカリキュラムの構築に関わるマクロ的な配慮だけでは不十分であり、各科目の指導でも日本語と専門内容を統合して行われるのが望ましい。そこで、本稿では、応日系における内容重視教育の試みとして筆者が「日語教育學概論」という専門科目で行なった内容重視教育を目指すコース·デザインと実践例を報告する。そして、学習者のアンケート結果を基に筆者が期待している授業効果が得られたかどうかについて検証する。
学生による授業評価のコメントが専門知識の獲得と言語スキルの向上に多く触れていることから内容重視教育の趣旨が学生にも無意識に理解されていたと言えよう。学生のコメントからも日本語教師の専門性に関わる学生たちの意識変化と気づきが観察できた。これは職種別専門科目としての本コースにおける専門教育の有効性につながると考えられる。なお、言語の習得に関しては、日本語教育学のような専門分野の日本語の表現や文型を取り上げ、教材化することが今後の課題である。