日本語の動詞から転成した程度副詞、例えば「ずぬけて」「ずばぬけて」「めだって」「きわだって」「なみはずれて」についての研究成果はそれほど多いのではないようである。したがって、本稿で「青空文庫」の用例を対象にそのかかわる形容詞を考察した。主として次のような文法的事実が見られたと思われる。 (1)「ずぬけて」「ずばぬけて」「なみはずれて」は、その用例から形容詞にかかわるものがその大部分を占めているので、程度副詞への移行はほぼ終えたことに対して、「めだって」「きわだって」の方は、動詞述語として使われる比率はまだ高い。 (2)「ずぬけて」「ずばぬけて」「めだって」「きわだって」「なみはずれて」がかかわる形容詞は北原保雄の分類方法で見ると、いずれも「属性形容詞」の方が多い。 (3)かかわる形容詞から「ずぬけて」「ずばぬけて」「きわだって」は共通して評価的「いい」ことを示すものが多い。 |