| 英文摘要 |
本研究は、日本でのインターンシップを経て就職した台湾人日本語学習者を対象に、キャリア選択と日本語学習意識の変容に影響を与える社会的・文化的要因を複線径路・等至性モデルにより可視化したものである。分析の結果、協力者は日本でのインターンシップ期には「日本語=自己実現のための資源」として積極的に日本語学習を継続していたが、就職後には業務の定型化や文化体験機会の減少により、日本語を「業務遂行のための道具」として捉えるようになり、日本語学習動機の低下とキャリアの停滞感を抱くようになったことが明らかとなった。さらに、専門性と職務内容の不一致といった個人的要因に加え、同郷人材との関係喪失、家族志向や母文化への帰属意識といった文化的要因、日本企業との価値観の差異や制度的問題といった社会的要因が複合的に作用し、離職やキャリア再選択を促す要因となっていることが示唆された。本研究の結果、インターンから就職への移行期は、日本語学習経験の意味づけが再編される臨界点であり、この段階での学習から実践への移行が持続的に支えられる枠組みの整備がキャリア定着の鍵となることが示された。 This study employs the Trajectory Equifinality Model (TEM) to examine the socio-cultural factors influencing career decision-making and shifts in Japanese learning attitudes among Taiwanese learners who experienced internships and subsequent employment in Japan. The analysis reveals that Japanese shifted from being viewed as a“resource for self-fulfillment”during internships to a“tool for job performance”after employment, leading to decreased motivation. Factors such as mismatched expertise, loss of peer support, attachment to home culture, and differing organizational norms contributed to career reorientation. The study suggests developing a framework that continuously supports the transition from language learning to workplace practice. |