本稿では、「BCCWJ」というコーパス資料をもとに、「へと+変化動詞」という構文を考察し、下記の2 点を明らかにした。 ① 「へと+変化動詞」構文を考察すれば、「変化動詞」を「変える」類と「消える類」に分けることができると思われる。前者は「変化過程重視の変化動詞」と、後者は「決着方向重視の変化動詞」と称することができる。 ②話し言葉にしろ、書き言葉にしろ、「変える」類のものは典型的用法と して「へと+変える」構文になるのに対し、「消える」類のものは典型的用法として「へ+消える」構文であることが分かる。 |