事業者の取引先に対するリベートの供与は台湾の独占禁止法に違反するか否かに関して－排他的リベートの供与と取引条件等の差別的取扱いを中心に

リベートは、報奨金、謝礼金など割戻し金の名目はいくつかあるが、支払者に代金の一部を払い戻すことを総じてリベートという。販売や請負など取引先事業者に対するリベートの供与の実態をみると、リベートは、仕入価格の修正としての性格を有するもの、販売促進を目的としたものなど様々な目的のために支払われ、また、価格の一要素として市場の実態に即した価格形成を促進するという側面も有することから、リベートの供与自体が直ちに台湾の独占禁止法上問題となるものではない。