グローバル化の進展で、日本を取り巻く社會・経済の環境が大きく変化し、今後の進むべき方向が曖昧になり、社會全體に閉塞感や目標の喪失観が漂っているとよく新聞で見る。このような時代を迎える中で、教育を振興し、時代を擔う子供たちの能力を最大限に伸ばすことが、豊かで活力ある國家を作るための最重要課題となっている。また、2002年のケルンサミットにおいて、伝統的な工業化社會から顕在化しつつある知識社會への変容の中で、教育の重要性が論じられるようになり、教育の問題は、21世紀の國際的な課題となってきている。今こそ、知識社會に向けて基礎的・基本的な內容の確実な定著を図り、その上に立って、創造性など、新しいフロンティアを切り拓いてゆくために必要な力を育む教育の実現が求められている。これが日本の文部科學省の「ゆとりの教育」を考案した理由である。 |